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M&A LINE コラム【第1回】
コロワイドと大戸屋の対立が激化!TOBは成立するのか

こんにちは、M&A LINEです。
まだまだ暑い日が続いており、食欲も減退しそうですが、今回は和食を中心に提供する飲食チェーン「大戸屋ごはん処」を運営する大戸屋ホールディングスのTOBについて考察してみました。

令和2年7月9日にコロワイドは大戸屋ホールディングス(以下「大戸屋」)に対して、TOBを開始することを発表しました。
TOBに対して大戸屋は反対を表明していますので、敵対的TOBとなります。

コロワイドはセントラルキッチンや一括仕入れの動線によるコスト削減及び自社の給食事業の強化を目的としているというのが表向きのTOBの理由です。
大戸屋はセントラルキッチンや独自性を維持したいという思いからTOBに反対しているとなっています。

しかしながら、裏の背景には大戸屋創業者の息子 三森智仁氏と妻 三森三枝子氏と現社長 窪田健一氏との対立があります。
2015年に創業者の三森久実会長が死去した後、大戸屋の後継者争いに発展しました。
窪田健一氏は社長を譲る気はなかった一方で、三森智仁氏は自らが正当な後継者であることを主張しました。
三森智仁氏は2019年10月に三森三枝子氏とともに保有していた18.66%の大戸屋の株をコロワイドに売却しており、コロワイドとともに現経営陣を一新することが狙いといえるでしょう。

今回の敵対的TOBは成立する可能性が高いといえます。
理由としてはコロワイドの買収金額が高いこと及び大戸屋が買収防衛策を講じていないことの2点があげられます。

コロワイドが提示している買付価格である1株3,081円はTOBが始まる株価よりも約46%も高い価格です。
通常TOBのプレミアム価格は30%~40%であることを考えると株主にとっては魅力的な買付価格です。
大戸屋の株主は約6割が個人株主です。
コロナ禍で飲食店が大きな打撃を受けている昨今では売却して利益を確保したいと思う株主は多いでしょう。

また令和2年8月14日時点で大戸屋は有効的な買収防衛策を講じていません。
令和2年8月13日にオイシックスとの業務提携を行い、経営改善させる意欲を株主に対して示していますが、効果は限定的といえるでしょう。

また代表的な買収防衛策であるホワイトナイトは大戸屋の経営悪化や企業価値が低下しているため、現れる可能性は低いです。

以上のことから今回のコロワイドの敵対的TOBは成功する可能性が高いです。
とはいえ、大戸屋が今後買収防衛策を講じてくる可能性はゼロではありません。
引き続きコロワイドと大戸屋の動向には注目です。

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